グローバル刃物メーカー 貝印が「ハットの日」に開催──8月10日『KAI Hat & Head-piece Competition』で語られた貝印のグローバル戦略(遠藤浩彰社長インタビュー) ー 現在売上の約50%が海外売上ということですが、日本に留まらず海外でも販路を広げ活動領域を広げている貝印が、次に考える新市場についてお聞かせください。 遠藤社長:欧米に関しては40~50年の歴史がありビジネスの基盤がしっかりしています。アジアでは中国の歴史が長く売上も伸びてきております。一方、インドは2016年に製造販売の拠点を設置してから今年で6年目ですので、今後更に基盤を固めていく必要があると考えます。そして全くの新規市場の可能性ということですと、インドを足掛かりにアフリカへの展開や、中南米などもございますが、「日本の文化」と共に包丁や爪切りを紹介する形で新市場にアプローチすることは可能性の一つであると思います。一口に刃物といっても、国によっては用途も違うし、求められる仕様も異なります。しっかりとした情報収集が必要ですので、海外比率にこだわり、やみくもに手を広げるのではなく、丁寧に市場を見極めながら選定していくことになります。大切な日本のベースはしっかり守りながら、未開の可能性を探っていく。お客様の声に耳を傾けながら、自社の品質にこだわりながら事業運営して参ります。