2025年9月7日(日)、代々木第二体育館で「K-1 WORLD MAX 2025」が開催された。70kg世界最強トーナメント1回戦、実に3年9か月ぶりにK-1の舞台へ戻ってきた木村“フィリップ”ミノル(ブラジル)が登場。アメリカのメイソン・ストロッドマンを相手に、1R1分15秒、渾身の左フックでKO勝利を収めると、会場は割れんばかりの歓声に包まれ、復帰戦を鮮やかに飾った。 木村“フィリップ”ミノル(ブラジル)VSメイソン・ストロッドマン(アメリカ) K-1のリングに向かう際、気持ちが高ぶり感激していたと後に明かした木村。入場の瞬間、大型スクリーンにその姿が映し出されると、待ちわびたファンから割れんばかりの歓声が沸き起こり、会場は一気に熱気に包まれた。 リングに上がれば、あとは“いつもの自分”を表現するだけ、そう心を整えていた木村。 1R1分15秒、木村が渾身の左フックでKO勝利 右)テレビディレクターでプロデューサーのマッコイ斎藤さん 開始直後から圧力で圧倒する木村。1Rにまずはボディでダウンを奪い、最後は左フックでストロッドマン(アメリカ)をKOし、復帰戦を勝利で飾りました。 にこやかな表情で試合後プレスルームに現れた木村“フィリップ”ミノル、記者から多くの質問が寄せられた。 ー 試合を振り返っての感想は? 木村: まずは、このような戦う環境を用意してくれたK-1に感謝します。K-1での戦いはすごく久しぶりで、感慨深くて、入場の際にはEmotional(感情的)な気持ちになり、自分自身感激してテンションもあがりました。リングに上がったらいつも通り自分を(リング上で)表現するだけだという気持ちで試合に入ったら、いいノックアウト、いい結果が得られてよかったな、と思います。 ただ、他の選手の試合を観ていて、とても強い選手ばかりで、優勝するためにはまだまだ自分自身やるべきことがある、レベルアップしていかないといけないなと思いました。 ー 試合としては1年ぶり、K-1としては4年ぶりの試合でしたが、試合勘とかはどうでしたか? 木村: 自分自身はずっと戦ってきた経験値があるので、そんなにブランクがあるという感じはしなかったですね。ただ、ノックアウトするために必要なこと、いいタイミングだったり、相手の癖を知ることだったり、色々なことが重なって実現するんですが、体が自然に反応してぶんぶん振り回し当たってよかったなと思います。 K-1のリングに上がったら体は勝手に動くというか、ああいったファイトスタイルになりますね、僕は。 ー リングサイドに平本蓮選手が来ておられましたが、何か話をされましたか? 木村: ちょっと話しました。蓮くんがリングサイドで応援してくれてるのが見えて、気合が入りました。よしっ!と思って。戦友なんでここまでずっと戦ってきて、これからも高めあっていきたいなと思っているんで、嬉しかったです。 ー 試合が終わった後で、木村選手が魔裟斗さんに話しかけておられましたが、何を話されたのですか? 木村: 優勝するから見といてください、みたいな。トーナメントの中で結構自分の評価が低くて、舐めるなよという気持ちというか、見ていてくださいという気持ちで言ったんですけど。あんまり聞こえてなかったと思います。僕の声。でも2回言いました。ちゃんと。『優勝するんで見ておいてください』と。 ー 須藤元気新プロデューサーからも総括で「空気を変えられる男」との声がありましたがいかがですか? 木村: 素直に嬉しいですね。須藤さんや魔裟斗さんが現役の時の爆発的なムーブメントを観ていたので、自分のこういったファイトスタイル、空気を変える試合、お客様を盛り上げる試合ができるのかなと思います。それは、須藤さんや魔裟斗さんとか、そういう選手たちの功績というか、皆さんの実績が自分を育ててくれたのかなという気持ちですね。 最後に皆さまにお礼を述べつつ、11月のトーナメントに向けて体を仕上げて優勝に向けて頑張りたい。『K-1最高!』と締めくくった。