6月16日、東京・霞が関の全社協・灘尾ホールにて、観光庁、外務省、日本旅行業協会(JATA)が「2030年アウトバウンド2,000万人」実現に向けた共同記者会見を開催した。会見にはJATA海外旅行アンバサダーの岩田剛典と、とにかく明るい安村が登壇。海外旅行の魅力やパスポート取得促進の意義について語ったほか、会場には各国大使館や観光関連団体、旅行会社、航空会社などが集結し、日本人の海外渡航回復への期待が高まるイベントとなった。

2025年の日本人海外旅行者数は1,473万人(前年比113%)まで回復したものの、コロナ禍前の2019年に記録した2,008万人にはまだ届いていない。こうした状況を受け、観光庁、外務省、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)が連携し、「2030年までにアウトバウンド2,000万人」を目指す新たな取り組みをスタートさせた。

会見では、7月から実施されるパスポート手数料の引き下げや、海外安全情報を提供する「たびレジ」の普及促進などを通じて、日本人のパスポート保有率を2025年の18.4%から20%へ引き上げる目標が示され、会場には各国大使館関係者をはじめ、観光局、旅行会社、航空会社などが集結。国際色豊かな顔ぶれが並び、関係者が自国の国旗を振る姿も見られるなど、日本人海外旅行需要の回復に対する期待の高さが感じられた。

第二部には、昨年に引き続きJATA海外旅行アンバサダーを務める岩田剛典が登壇。近年はアジアツアーでタイや韓国を訪れたほか、アメリカなど海外へ足を運ぶ機会が増えていることを明かした。岩田は、自身の経験を交えながら海外旅行の魅力について「日本にいるだけでは得られない刺激や出会いがある。文化や食、人との交流など、日常では得られないインスピレーションをもらえる」とコメント。また、パスポートのオンライン申請や手数料引き下げなどによって海外旅行へのハードルが下がりつつあることにも触れ、「今は海外旅行に挑戦する良い機会だと思います」と来場者へ呼びかけた。

さらに、海外で活動する上で大切なことについては、「細かいことを気にしすぎないこと」と笑顔で回答。「日本は本当にしっかりしている国ですが、海外では予定通りにいかないこともある。それも含めて楽しむくらいの気持ちが大切だと思う」と、自身の経験をもとに語った。

一方、スペシャルゲストとして登壇したとにかく明るい安村は、おなじみのギャグを交えながら会場を盛り上げたほか、パスポートや海外安全情報に関するクイズコーナーにも挑戦。岩田が見事満点を獲得する一方、安村はまさかの1点という結果となり、会場は大きな笑いに包まれた。

イベント終了後の質疑応答では、サッカーワールドカップの話題にも及び、岩田は日本代表への期待を語った。安村もスポーツ観戦の思い出を振り返り、大谷翔平選手の試合を現地で観戦した際のエピソードを披露。その日はシーズン第1号ホームランが飛び出した試合だったことを明かし、会場を沸かせた。

パスポート取得促進や海外安全情報の普及というテーマだけを見ると堅い印象を受ける会見だが、海外で得た経験を自らの言葉で伝える岩田と、持ち前のユーモアで場を和ませる安村の存在によって、会場は終始明るい雰囲気に包まれていた。会場には各国大使館関係者や観光局、旅行会社、航空会社などが集まり、関係者が自国の旗を振る場面も見られた。「もっと多くの日本人に海外へ出てほしい」という思いが会場全体に共有されているようにも感じられた。

2030年アウトバウンド2,000万人という目標の先にあるのは、単なる旅行者数の回復だけではない。若い世代を中心に、より多くの日本人が海外へ飛び出し、異なる文化や価値観、人との出会いに触れることによる国際交流の活性化にあるのではないか。岩田が語った「日本にいるだけでは得られない刺激」という言葉は、この日会場に集まった関係者たちの願いを象徴しているようにも感じられた。