2024年7月29日、ベネズエラ出身のアレックス・ラミレス監督(JAPAN BREEZE 合同会社 CEOを兼務)率いるジャパンブリーズとカリビアンシリーズの共同記者発表会が横浜にて開催された。ラミレス氏をはじめ同社GM 色川冬馬氏、CFO 宮坂エルビン氏、カリビアンシリーズ代表フアン・フランシスコ・プエロ・エレーラ氏、メキシコパシフィックリーグ代表カルロス・マンリケ氏の5名が登壇し、2025年2月にメキシコで開催される大会に向けその熱い想いを語った。BPMは、ラミネス監督への単独インタビューの中で、75年の歴史ある中南米の国際大会でラミレス氏が日本のチームの監督を引き受けた理由、ジャパンブリーズ(日本の風)のチーム名に込められた想いなどを聞いた。

カリビアンシリーズ(Caribbean Series)とは?

左から JAPAN BREEZE GM色川冬馬、同CEOラミレス、カリビアンシリーズ代表フアン・フランシスコ・プエロ・エレーラ、メキシコパシフィックリーグ代表カルロス・マンリケ、JAPAN BREEZE CFO宮坂エルビン(敬称略)

1949年の初開催から今年75年目を迎える中南米の国際野球大会は、4カ国の正式加盟国(メキシコ、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコ)に招待国を加えて開催されてきた。過去の招待国には、キューバ、コロンビア、パナマ、キュラソー、ニカラグアなどがあるが、アジアの国からの招待は今回が初。2025年2月、メキシコのメヒカリにて大会が開催される。

ジャパンブリーズ(Japan Breeze)とは?

「ジャパンブリーズ」は、2024年6月、CEO兼監督のラミレス氏とGM色川冬馬氏を首脳陣に設立されたJAPAN BREEZE合同会社の野球チーム。独立リーグや全日本野球協会に所属する社会人野球の選手を中心に構成され、8月中に選手の発表を予定している。新生ジャパンブリーズは10月ベネズエラでの親善試合を経て、2025年2月1日の対ドミニカ戦にてメキシコの地に日本旋風を巻き起こす。

単独インタビューで語った、チーム名に隠された想い、選手への期待、横浜DeNAベイスターズの監督時代、そして家族について

― チーム名「ジャパンブリーズ」に込められた想いとは?

ラミレス監督: この新生チームは、独立リーグや社会人などそれぞれ異なる環境で野球をしてきた選手が集結して作られる新しいチームです。様々な選手がチームの個性を作り新たな風を吹かせるという意味もありますし、ロゴを見てもらうと分かるように、日本のシンボルである富士山を取り入れ、日本らしさも表現しています。

― どうしてご自身が監督に選ばれたと思いますか?

ラミレス監督: まずは自身の知名度、(ラミレスという)ブランドではないでしょうか。残念ながら日本で「カリビアンシリーズ(Caribbean Series)」は多く知られるところではありません。私はベネズエラで生まれ、MLBやNPBで長い選手生活を送り、横浜DeNAベイスターズで監督の経験をし、そして日本人に帰化しました。そんな私が、日本の新たな野球チームの監督として中南米カリビアンシリーズに凱旋することは意義深いことであり、私が監督としてこうして名乗り取り上げられるることで、このチームが、そしてカリビアンシリーズが多くの日本の皆さんに注目してもらえることになると思います。

― 知名度の他に、横浜DeNAベイスターズの監督時代にも発揮された「人をやる気にさせる手腕」もあるのではと思うのですが。

ラミレス監督: 確かに、私が横浜DeNAベイスターズの監督に就任する際、「ラミちゃんと一緒に戦いたい」「ラミちゃんが監督になるなら同じチームに行きたい」というありがたい声がありました。選手たちには多くの可能性があるんです。日本のプロ野球ももちろんですが、MLBや中南米リーグ、それら多くの可能性を感じるきっかけと道筋を作っていきたいと思います。

― 監督として過去に日本人選手とコミュニケーションを図るうえで、言葉の壁を感じることはありますか?

ラミレス監督: ありません。日本語を聞き取ることは問題ないですし、話す方も日本語と英語を織り交ぜながら話すことができます。そもそも、横浜DeNAベイスターズ時代、コーチ陣含め私の周りには英語を使える人材が集まっていたので、戦略や考え方を彼らに伝えておくことで、彼らから選手に自分の考えを伝えるフローができていました。だから一から十まで自分が直接選手に伝えて回るというようなことはなかったですし、言葉の壁を感じることもありませんでした。この横浜DeNAベイスターズ時代の経験がジャパンブリーズに生かされると思っています。

― 最後に、今回の挑戦をご家族はどのように思っておられますか?

ラミレス監督: 家族の誰もが野球が好き、野球をしている監督をしているパピー(ラミちゃん)が好きなんです。今回の挑戦ももちろん最大の理解とサポートをもらっています。家族に感謝していますし、いつでも私の最高のプライオリティは『家族』です。

Japan Breeze 公式ホームページ https://japanbreeze.jp/