第3回トロペア映画祭で国際長編部門最優秀作品賞を受賞した映画『TAVERNA DE GAGA ―人生はまだまだ面白い―』が、9月11日より全国順次公開される。公開に先駆け、イタリア文化会館でプレミア試写会が開催され、映画初主演のパンツェッタ・ジローラモ、ベリッシモ・フランチェスコ、浜野安宏監督が登壇。作品への思いや南イタリア・トロペアでの撮影を振り返った。 地中海の青い海と豊かな自然に囲まれた南イタリア・トロペアを舞台にした本作。70歳を過ぎてから本格的に映画監督としての道を歩み始めた浜野安宏が、企画・プロデュース・監督を務め、自身が掲げる映画哲学「ANKOW NEW CINEMA」の自然主義のコンセプトをもとに、年齢を重ねても新たな一歩を踏み出すことのできる人生の可能性を描く。第3回トロペア映画祭では国際長編部門最優秀作品賞を受賞し、日伊国交樹立160周年記念事業にも認定されている。 8月27日には、東京・イタリア文化会館で先行プレミア試写会が開催され、映画初主演を務めたパンツェッタ・ジローラモ、共演のベリッシモ・フランチェスコ、浜野監督が登壇した。 舞台となるトロペアについて、浜野監督は、かつて淡路島にイタリア風の巨大なマリーナシティをつくる構想を思い描いていたことを明かし、実際にトロペアを訪れた際、そのイメージと重なる街並みに出会ったという。「行ってみたらイメージ通りの街で、昔、イスラムの海賊たちが地中海を荒らしまくって、あの頃にできた家はだいたい、岸壁の上に建っているんですよ。それが美しくて、石畳が素晴らしくて、その感動をなんとか映画にしたいなということがありました」 そのトロペアを舞台に描かれるのは、夢への再挑戦と、長年確執を抱えてきた父子の物語だ。パンツェッタ・ジローラモ演じる主人公・ジーロは、日本で建築プロデューサーとして成功を収めたイタリア人。かつて実現寸前で頓挫した、トロペアと日本の淡路島を結ぶマリーナ開発計画を再び動かすため、故郷へ戻ってくる。しかし、計画に必要な「豊かな海」を証明しようとするジーロを待っていたのは、乱獲によって疲弊した地中海の現実だった。さらにジーロは、長年確執を抱えてきた父・ロッコが肺がんを患い、余命わずかであることを知る。母の最期に立ち会えなかった息子と、それを許せずにいる父。複雑な思いを抱えながら和解を決意するジーロに対し、元漁師のロッコは自ら環境調査プロジェクトへの参加を申し出る。やがて二人は、大衆食堂「TAVERNA DE GAGA」に集う元漁師の仲間たちとともに海へ。伝説の巨大マグロを追う最後の挑戦を通して、父と息子の和解、仲間との絆、そして人生をもう一度歩き出す姿が描かれていく。 映画『TAVERNA DE GAGA ―人生はまだまだ面白い―』は、9月11日よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。