5月11日(月)都内にて、角川春樹が監督を務めた映画『天と地と』の舞台挨拶が行われ、音楽を手掛けた小室哲哉と出演者の野村宏伸が登壇。35年ぶりに制作当時を振り返りながら、製作費20億円超を投じた大作時代劇の秘話を語ったほか、「角川映画50周年プロジェクト」第二弾となる“角川映画音楽祭”の詳細も発表された。

小室哲哉と野村宏伸、映画『天と地と』舞台挨拶

映画『天と地と』上映後の舞台挨拶には、音楽を手掛けた小室哲哉と、俳優としてロケに参加した野村宏伸が登壇。35年ぶりに制作当時を振り返りながら、それぞれが壮大な撮影現場の裏側や秘話を語った。

当時について小室は、「角川春樹さんが監督をやっていて、僕はまだ20代。何も分からないまま、カナダ・カルガリーの合戦シーンを見にいらっしゃい、実際は見に来なさいと言われたようで、飛んでいきました」と回顧。ディレクターズチェアの隣で、クライマックスとなる合戦シーンを目の当たりにしたことを明かし、「間違いなく、その映像を見てから音楽を作ったと思います」と語った。

楽曲制作については、「こうしてほしいという具体的なオーダーはなかった」としつつも、「今みたいに簡単な時代ではなくて、テープを切ったり貼ったりしながら作っていました」と当時の制作環境を説明。クラシック出身ではなかった小室は、「オーケストラを指揮するというより、全部自分で打ち込んでいく感じ。一人作業が本当に多かった」と苦労があったことを明かした。

さらに、「本当はスクリーンを見ながら一緒に演奏するようなイメージをしていたけれど、実際は頭の中で想像しながら作る感じだった」「途中で“僕で良かったのかな”と思ったり、“もう一回やり直したいところもある”とも感じました」と本音をのぞかせる場面も。

また、当時ならではの苦労として、「今なら簡単に作れる音も、当時は一度2000人規模のホールで流して、その響きを録音して使っていた」と明かし、「ファンの皆さんにも協力していただいた」とエピソードを披露した。

一方の野村は、「ちょうど35年前。僕も25歳でした」と懐かしそうに切り出し、「カルガリーの壮大な景色の中で撮影して、エキストラも外国の方ばかり。よくあれだけ人を集めたなと思います」と当時のスケール感を回顧。「角川さんは『影武者』や『乱』を意識しながら、とにかく画を大事にされていたように感じた。赤と黒で分けたり、美意識へのこだわりがすごかった」と語った。

さらに、上映中に控室でエンドクレジットを見入っていたことを指摘されると、「自分の作品って普段あまり見ないんです。でも今日は懐かしくて…」と笑顔を見せ、「角川さんとの思い出はいっぱいあります。かなり怒られて鍛えられました(笑)。でも『天と地と』の時は優しかったですね。あの頃は榎木さんがよく怒られていました」と振り返り、会場を笑わせた。

角川映画音楽祭ラインナップ

さらに第二部には、小室哲哉と野村宏伸に加え、南佳孝、マリーン、そしてジャズトランペッター・ピアニストの藤井空も登壇。『スローなブギにしてくれ』や『キャバレー』など、角川映画を彩ってきた音楽について語りながら、「角川映画50周年プロジェクト」第二弾となる“角川映画音楽祭”のラインナップが発表された。

【日時】 8月9日(日) 開場16:45 開演17:30
【会場】 Bunkamura オーチャードホール

【出演】
南佳孝 小室哲哉 松村とおる マリーン クミコ 藤井空 松本隆 佐野史郎 野村宏伸

【BAND】
石黒彰(Key.) 渡辺格(Gt.) ハピネス徳永(Ba.) 力石理江(Key.) 阿部薫(Dr.) 鍬田修一(Sax.)
阿部美緒(Vn.) 丸山明子(Vn.) 保科由貴(Va.) 大沼深雪(Vc.)

【演奏予定曲】
『復活の日』より 「You are love」 歌唱:マリーン
『野獣死すべし』より 「野獣死すべしのテーマ」 演奏:藤井空
『スローなブギにしてくれ』より 「スローなブギにしてくれ」 歌唱:南佳孝
『キャバレー』より 「Left Alone」 歌唱:マリーン
『汚れた英雄』より 「汚れた英雄」 歌唱:マリーン
『メイン・テーマ』より 「メイン・テーマ」 歌唱:南佳孝
『ぼくらの七日間戦争』より 「SEVEN DAYS WAR」 演奏:小室哲哉
『天と地と』より 「天と地と〜HEAVEN AND EARTH〜」 歌唱・演奏:小室哲哉
『天と地と』より 「炎」 演奏:小室哲哉