2020年米国から日本に拠点を移し新たなスタートを切った吉松育美(よしまつ・いくみ)さん。2012年に日本人初のミス・インターナショナルの頂点に輝いた世界一の美女だ。女優を目指し渡米し数々のハリウッド映画や番組、CMにも出演し、その輝ける才能はスタントの世界にまで広がった。吉松さんのミスインターナショナルとしての経験、ハリウッドの世界、美の秘訣、また最近はじめたコンテスタント向けビューティーアカデミーに至るまでBPMに語った独占インタビュー。2回にわたってお届けします。後半はコチラ ©BPMビューティーページェントメディア 撮影:西田 ミスインターナショナル世界一までの道のりと勝利の要因 ミスインターナショナル世界一に輝いた吉松育美さん 写真:ご本人提供 ミスインターナショナル世界一に輝いた吉松育美さんと世界のミス 写真:ご本人提供 西田:ミスインターナショナル世界一の座に輝かれた唯一の日本人でいらっしゃいますが、ご自身が世界一に選ばれたのは要因は何だと思われますか? 吉松さん:英語が話せたことは大きかったのではないかと思っています。世界大会では約3週間の審査期間があり、世界中のミスたちと朝から寝るまで毎日共同生活を送ります。もちろん、皆が仲間なのですが、それと同時にライバルでもある環境の中で、私はいかにしてリーダーシップを取っていくのかが勝負だと思っていました。私が得意としていた英語というコミュニケーションツールを最大に活かし3週間頑張ったことは少なからずとも評価につながったと思います。 ミスインターナショナル世界一に輝いた吉松育美さん 写真:ご本人提供 西田:世界大会では、英語でのコミュニケーション能力は必須だとお考えですね。他に勝因として考えられることはありますか? 吉松さん:ミスインターナショナル世界大会で優勝した際にもファイナルステージでのスピーチは戦略的に考えました。練習に練習を重ね世界に向けメッセージを発信できたと今振り返って思います。私はミスジャパンの中でも身長が170cmとそこまで大きくもない、体型も他のミスに比べるとグラマラスではないため、自分の強みを探求しました。「 オピニオンリーダー 」「リーダシップ性 」「 フレンドリーさ 」「 時間に遅れない 」など自分の強みで目立ち勝負していくことを常に意識していました。 ナショナルコスチュームを身に纏うミスインターナショナル世界一吉松育美さん 写真:ご本人提供 西田:自身の強みをしっかりと棚卸し、努力を重ね大会に挑まれたんですね。 今振り返って心に残る大会の思い出をお聞かせください。 吉松さん:ある日、ミスベネズエラが私に歩み寄ってきて、「私とあなたは必ずトップ3に入るわ。」と自信満々で言われたのが衝撃的でした。彼女はさすがミスコン大国のミスベネズエラだけあって圧倒的な美貌とパフォーマンス力を持っていたため、周りのミスたちも一目置くようなミスでした。彼女の内側から溢れ出る自信は、私たち日本人女性が見習うべき姿勢だなと思ったことを覚えています。仮に自分に優勝する自信があっても、わざわざ勝利宣言をすることは、私にはできないと。ミスベネズエラの「 嫌味のない内側からでる自信 」というものを肌で感じた瞬間でした。 今のミスコン業界について ミスインターナショナル世界一 ハリウッド女優 吉松育美さん 写真:ご本人提供 西田:久々に帰国され、今のミスコンを見てどのような印象をお持ちになりますか? 育美さん:私がミス現役の頃と比べて明らかに違うのは、ミスコンの数ですね!現役の子たちはチャレンジする大会がたくさんあって羨ましいなと正直思います。あとは、SNSを使った審査やネットを活用した審査も増えて、SNSブランディングも重要な審査基準になるのかなと感じています。 西田:世界一を目指す日本代表の方に必要な要素とは何だとお考えですか? 育美さん:短くまとめるのであるならば「 英語 」「 度胸 」「 表現力 」。世界一を目指すのであれば、英語力は必須だと思います。何故なら、世界一というタイトルを取った後、海外メディアなどからの取材は当然あります。そこで何も自分の考えを発信できなければ世界一のミスとしての役目を果たせないからです。 西田:確かに。インタビューとなると準備にも限度がありますよね。覚えていたものを思い出しながら話しているスピーチも海外では通用しませんしね。 吉松さん:「度胸」に関して言うと、コロナ前まで私はアメリカのロサンゼルスに住んでいたので、日本女性の良い面も悪い面も海外生活の中で日々体感することがありました。日本人は人と違うことをすることが苦手で前例のないことにチャレンジすることも苦手なのではないかと思っています。リスクを先に考えて行動してしまう傾向があるとも感じますね。出る釘は打たれる文化であり、石橋を叩いて渡る文化なので、DNAにしっかり刻み込まれているのでしょうね。 ミスインターナショナル世界一 ハリウッド女優 吉松育美さん 写真:ご本人提供 西田:和を重んじることは、日本の美徳であり日本人の美しい精神でありますね。ただ、世界の舞台を考えるとそこがネックになることもあると私も思います。 吉松さん:世界一を目指すためには「 Do something different! 」「人と違うことをやれ! 」これが出来ないと、世界各国の代表たちの先頭にはなれないと思います。 なかなか難しいことですが、人と違ったことができる度胸は絶対に世界一を目指しているなら必要なことだと思います。 西田:殻を破るという言葉でも表現できそうですね。最後の表現力についてはどうお考えですか? 吉松さん:「 表現力 」に関して思うのは、ミスたちはパフォーマーだと考えています。世界大会では、ウオーキングはもちろんのこと、ダンスや才能を毎日表現者として見せる審査があります。私は世界大会で、日本を代表する世界的なヒット曲である坂本九さんの「 スキヤキソング 」( 邦題: 上を向いて歩こう ) をオリジナルリミックスで歌うことにしました。歌に合わせた振り付けも披露し英語で歌いました。実はボイストレーニングにも通い練習を重ねていました。ミスタレント(タレント部門審査)の本番ではロックスターになった気分でパフォーマンスをしました。 吉松さん:会場は大盛り上がりで、前年のグランプリからも「 あなたのパフォーマンスが一番最高だったわ。」と言葉を頂いた時は恥ずかしさを捨てて「 やった甲斐があった! 」と、正直とても嬉しかった記憶が残っています。世界一を目指すのならば、TPOに合わせながらも、自分が最高のパフォーマーになりきるということの必要性を感じます。 次回( 後編 )は、吉松さんのハリウッド女優としての生活について、そして日本でスタートしたビューティーアカデミーについて伺っていきます。 ©BPMビューティーページェントメディア 撮影:西田 ハリウッド女優という生き方、ミスインターナショナル世界一吉松育美インタビュー ( 後編 ) 吉松育美のクイズナビューティーにBPMビュティーページェントメディア西田が出演します。ミスコンのあれこれについてお話させて頂きました。是非こちらもご覧くださいませ! 吉松育美(よしまつ・いくみ)さん プロフィール ミスインターナショナル2012グランプリ・女優・モデル・活動家 ミスインターナショナル世界一 ハリウッド女優 吉松育美さん 写真:ご本人提供 ミスインターナショナル2012グランプリ・女優・モデル・活動家 佐賀県出身 身長170cm IY GLOBAL, LLC 所属・代表 書籍:「 Making 世界一 」東京書籍写真集:「 Hollywood Debut 」IY Global 日本人初そして唯一のミスインターナショナル世界一。2013年には自身が所属・代表を務めるIY GLOBAL, LLCを設立し、マネジメントも行なっている。女優・モデルの他に社会貢献活動にも力を入れており、特に自身が発案した子供の国際教育プログラムG S D Nの活動も熱心に行なっている。2014年からは、海外に拠点を移し、アメリカ・ロサンゼルスと日本の両方で活動している。アメリカでは、女優・モデル・スタントウーマンをやりながら映像制作、ブランディング・マーケティング会社を経営し日本企業の海外進出に向けてコンサルタント業務を行うなど、ビジネスウーマンとしての一面も持つ。(公式ホームページより) 吉松育美プロデュースビューティーアカデミー IYG Beauty Academy 公式ホームページはコチラ IYGビューティーアカデミーインスタグラムはコチラ@iyg.beautyacademy