2021年1月9日(土)ミス日本コンテストが10月から3か月にわたり各界のスペシャリストを招き開催してきた勉強会に日本屈指のブランディングスペシャリストで内閣府 地域活性化伝道師 内海芳宏(うつみ・よしひろ) さんが登場。「 ブランディングとは何か? 」ブランディングの魅力で数々のプロジェクトを成功に導いた内海氏が語るブランディングの極意とは!

「 30の肩書を持つ男 」内海さん

内閣府 地域活性化伝道師として紹介を受けた内海さん。しかし、自己紹介の際に画面に映し出された1枚の名刺にはなんと13もの肩書が。それだけでも十分驚きなのだが、実は名刺に書ききれない肩書が他にも17あるとのこと。「 30の肩書を持つ男 」内海さん。本業のブランディングだけでなく音楽家としても活躍。ネットワークは世界に広がり、気づけば自身のフェイスブックのアカウントは2桁。そのうち、13アカウントはそれぞれ5,000人の友達登録があるという。ブランディングのプロであり、音楽家であり、世界中にネットワークをもつ内海さんのブランディング講座に13名のファイナリストが聞き入った。

内海さんにとってブランディングとは

「 私が携わってきたブランディングで失敗したことはありません。 」この言葉通り、内海さんは 国内外、ジャンルの異なる業界のブランディングを成功させてきた。「 鯖江市の眼鏡 」に世界的なブランドバリューを与えたり、 今では誰もが当たり前に飲んでいる「 ラテ 」を日本に広めるきっかけを作ったのも内海さん。当時の日本で馴染みのなかったシアトルのスターバックスを輸入展示会に出展させ、日本になかった「 ラテ 」をその試飲会でお披露目に導いた立役者。経験豊富なブランディング・スペシャリストである内海さんが定義するブランディングとは。ズバリ「 良いイメージを刷り込むこと! 」 ブランディングを仕掛け、知名度が上がった結果ブランドが生まれる。「 知名度を上げるための作戦こそがブランディング 」であると語った。そして、ココ・シャネルを例に挙げ、 香水の代表格 “ サンク( No5 ) ” のブランディング秘話や世界にシャネルの名を広めたブランディング術を解説。その中で、内海さんが大切にしているシャネルの言葉「 Less than 5 sounds 」 を紹介した。「 ブランド名は5音以下で 」という内容。世界の人気ブランドを見てもこの法則は概ね当てはまっているとのこと。オンライン上には、 内海さんのブランディングマジックに惹きつけられるファイナリストの姿が目立った。

日本屈指のブランディングスペシャリスト 内閣府 地域活性化伝道師 内海芳宏さん

真珠は環境保全型の宝石!

日本真珠輸出組合専務理事として、国産真珠を中国はじめ世界に向け「 ジャパン・パール・クオリティー(JPQ) 」をブランディングし、驚異の売上を叩き出した内海さんは、真珠の歴史について、真珠の重さを計る世界基準は日本発祥の「 匁数( もんめ) 」が使われていることについて触れた後、真珠はSDGsに向き合うミス日本ファイナリストにとって深い関係があると訴えた。なぜなら真珠は環境保全型の宝石だから。真珠は水酸化カルシウムと海中に溶け込んだ二酸化炭素が固形化したものが。海水に溶け込んだ二酸化炭素を回収していると考えると環境に関与している宝石と言える。

ファイナリストからの質問

「 ブランディングやイベントを企画する中で大切にしている軸を教えてください 」と尋ねた小林優希(こばやし・ゆうき)さん

学園祭実行委員会で企画責任者をしている小林優希(こばやし・ゆうき)さんは、「 内海先生がブランディングやイベントを企画する中で大切にしている軸があれば教えてください 」と質問。「 幹と枝葉を考えると良い 」コロナ禍で開催した学生のための野外イベントを例を挙げ、「このイベントを開催したら喜んでもらえるか? 参加者の家族はどうか? 」などが幹。「 その方たちが座る椅子は?パーテーションは? 」など派生するものが枝葉。「 幹が楽しそうでないと人は集まらない。楽しかったら人は集まる。 真ん中の幹がネガティブでないことが前提で、 様々な枝葉を考えることを大事にしている。」と答えた。

自己PRにもLess than 5 words が効果的かを聞いた 松井朝海(まつい・あさみ)さん

松井朝海(まつい・あさみ)さんからは「 Less than 5 sounds の法則は、私達ファイナリストの自己PRなどにも効果的に適用することはできるのか?」との質問。これに対し、「 Less than 5 sounds は連発させればよいのではなく、一番覚えて欲しいPRポイントをひとつだけ刷り込むのに効果があるのではないか。あの子はこうだったよね?と覚えてもらえるワードを選んでみてはどうか。」とアドバイスを送った。

ひらめきや独自の着眼点を得るために日々意識してることなどあれば教えてほしいと質問した 加藤早和子(かとう・さわこ)さん

加藤早和子(かとう・さわこ)さんは、「 ひらめきや独自の着眼点を得るために日々意識してることなどあれば教えてほしい 」と質問。「 できるだけ大勢の人としゃべること。しゃべった中で面白いと思ったことは誰もが忘れないはず。こう言ったら相手が クスッと笑うかな? など想像を膨らましていると様々なことを思いつくかな。」内海さんの最近あった『 おじいさんの入歯 』のエピソードを交えつつ、リモート先のファイナリストを笑わせた。

休むことないハイピッチな語り口に、「 オチ 」を忘れぬ関西人のサービス精神溢れる2時間の講義はあっという間に過ぎていった。真剣にメモを取りながらも笑いをこらえられず、思わず吹き出してしまうファイナリストの表情を見ながら、こうやって世界中に自分のブランディングとネットワークを広げていったのだなと納得させられる内海さんならではの講義だった。

日本真珠輸出組合公式ホームページはコチラ

ミス日本コンテストとは

ミス日本コンテストは、日本人らしい美しさを備えた女性を育成・輩出し、より良い社会を築くことを目指している。1950年に第1回が開催され、今年で52回となる日本で最も歴史のあるコンテスト。審査では外見はもちろん、教養などの内面や、将来の目標への努力・行動を重視している。そのため、出場者には日本の歴史や道徳、お能やお茶、浮世絵などの30講座にも及ぶ勉強会が提供されており、育成の性格を持ったコンテスト。これまで芸術、学問、ビジネス、政治、アナウンサーや女優、モデルなど様々な分野で活躍する女性を多く輩出しており、受賞者たちの将来に期待がかかる。

* 2021年3月22日(月)に延期開催が決定(1月8日に決定)

ミス日本コンテスト公式ホームページはコチラ